スカンクワークス(Skunk Works)とは、1943年に米ロッキード(現・ロッキード・マーチン)社内にできた秘密開発部門の通称。転じて、現在では企業内の極秘開発部門や、特命チームなどを指すのに使われる。

「スカンクワークス」で開発されたと言われるステルス機F-117。(PANA=写真)
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「スカンクワークス」で開発されたと言われるステルス機F-117。(PANA=写真)

ロッキードのスカンクワークスは、スパイ偵察機U-2やステルス機F-117など、画期的な軍用機を数多く開発している。名前の由来は動物のスカンクではなく、当時流行していた漫画に出てくる奇妙な匂いのする蒸留所の名前skonk worksだという(彼らのいた設計室が異臭に満ちていたため)。

同組織の目的は、先進的な航空機を短期間で秘密裏に開発すること。管理機能は少なく、少数精鋭だが設備には恵まれなかった。初代主任設計者だったケリー・ジョンソンは工場から切り離された開発チームを編成し、米軍初の実用ジェット戦闘機を開発した。その後も時に失敗もあるが、成功すれば莫大な利益を生み出すため、彼らの自由と特別な権限は保証されている。

似た組織として、米ボーイングのR&D部門であるファントムワークスや、本田技研工業のロボット開発事業などがある。同社は86年に2本足で歩行するロボットを試作したが、それまで社内で秘密裏に開発が行われていた。また、社内プロジェクトではないものの、アップルやグーグルなど、急成長した会社では、「ガレージ(のような汚い場所)で創業した話」が伝説となっていることが多い。時代を切り開く技術は、当初は世間でも、社会でも理解されないもの。だから「臭い場所」で開発するしかないのだ。