2011年12月18日(日)

ノーベル賞受賞者も実践 究極の時間術「棚上げ・不完全法」

世界が証明!日常改善メソッド【7】

PRESIDENT 2010年2月1日号

大高志帆(verb)=構成 小原孝博=撮影
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発表が1日でも後になれば評価はゼロに

鎌田浩毅●京都大学大学院人間・環境学研究科教授。1955年、東京生まれ。東京大学理学部卒業。理学博士。専門は火山学。近著に『知的生産な生き方』。京大で一番のおしゃれ教授の異名も。

英文や難しい古典を読む際に、辞書を引きながら、一語一語丁寧に訳していくと、いつしか根気が続かなくなり、全体で何をいっているか、さっぱりわからないまま時間切れになってしまう。「文系人間」と呼ばれる多くは、このような完璧主義の落とし穴に陥っているのではないだろうか。

たとえば、文中の「PHILOSOPHY」という単語の意味がわからなかったとしても、前後の文脈や、全体の内容を把握することを優先して、その単語についてはとりあえず飛ばして読む。すると、「PHILOSOPHY」のだいたいの意味がわかってきたり、わからないまでもその意味を知る必要がなくなることが多い。

これが私の提案する「棚上げ法」である。時間と手間を大幅に省くことができる。そもそも調べものをしていて、30分ほどしてわからないことは、そのあと5時間費やしてもわからないものだ。

棚上げ法であれば、すぐにはわからないことを後回しにして、できることからどんどん進む。そうしているうちに頭は回りだし、「そうだ、誰それに相談してみよう」「あそこの測定機を借りればよい」などのアイデアがわいてくる。はじめは虫食い状態だった論文や企画書でも、いつのまにか内容が充実していくのだ。

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