この10年、結婚する人たちの数は概ね減少傾向で推移している。結婚や結婚式に関する調査・研究を手がけるリクルートブライダル総研によると、全国の婚姻組数が、2001年には約80万組だったが、ここに来て70万組を切り、10年後には60万組まで減ると予想される。同社の鈴木直樹所長は、その背景をこう解説する。

挙式・披露宴費用と招待客数の平均
図を拡大
挙式・披露宴費用と招待客数の平均

「日本の婚姻率はあまり変わっていないことを考えれば、人口減少が一番の理由。過去10年の間には、団塊ジュニアが適齢期を迎え一時的に増えたが、そうしたピークはもう来ないので、今後も婚姻組数が年率1~1.5%ずつ減っていくことは避けられない。しかし、挙式・披露宴に限っていえば、そこにかけるお金はここ数年高止まりしている」

ちなみに首都圏では、挙式・披露宴にかける費用の総額は昨年平均で336.5万円、招待客数は67.7人となっている。鈴木所長は「これまでのお披露目という意味合いから、近しい親戚や友人をもてなすという感覚に変わってきた。そのため、人数を絞り、料理などにお金をかけている。つまり結婚式は大事な人たちとの“絆”を確認する場という意義づけだ。震災後、このトレンドは強まっている」と話す。

いまのところ、婚姻数そのものには大きな変化はないが、震災に伴う被害や避難、自粛ムードなどで延期されていた挙式・披露宴が行われはじめた。この秋から来春にかけては、対前年比を上回る可能性が高い。これからしばらく、各地の結婚式場は多忙になりそうだ。