日本医師会・中川俊男会長(69)はコロナ禍で国民に自粛を呼びかける一方、自身は政治資金パーティーや寿司デートをしていたと報じられ炎上状態だ。医師会は「全国17万の開業医の待遇などを守る利権集団であり、日本最大の圧力団体、新型コロナ対策の抵抗勢力」との指摘も。フリーランスの麻酔科医・筒井冨美氏は「医師会の会長や同会の各都道府県の代議員は高齢医師が就任することが多く、カリスマ性のある若手候補者が当選しにくい。近年は、医師会の政治力も低下の一途で、このまま“沈没”する可能性もある」と指摘する――。

国民には自粛を求め、自分は「寿司デート」した医師会会長の厚顔

長引くコロナ禍の中で、日本医師会トップの中川俊男会長(69)の言動が注目されている。

定例記者会見で、自民党議員の政治資金パーティーに参加していたことについて説明する日本医師会の中川俊男会長=2021年5月12日、東京都文京区
定例記者会見で、自民党議員の政治資金パーティーに参加していたことについて説明する日本医師会の中川俊男会長=2021年5月12日、東京都文京区(写真=時事通信フォト)

「週刊文春」2021年5月20日号では、まん延防止等重点措置(まん防)が適用されている最中の4月20日に「発起人として政治資金パーティーに参加」と報じられた。

また、「週刊新潮」同年5月27日号では、定例記者会見で「3密の回避」「我慢のお盆休み」を自ら呼び掛けていた2020年8月に、女性同伴で“寿司デート”を楽しんでいたと報道された。

次いで同誌の2021年6月3日号では、同伴女性は医師会の職員であり、中川会長の猛プッシュで「年俸1800万円」という“医師会一番の高給取り”になったという記事が掲載された。

この一連の報道以前にも、日本医師会に対しては多くの批判が寄せられていた。それは、「日本医師会=医師の好待遇や既得権益を守るための利権集団であり、日本最大の圧力団体。新型コロナ対策の抵抗勢力として足を引っ張っている」といった内容だ。

フリーランスの麻酔科医である筆者は個人的に「日本医師会幹部には困った高齢医師が多い」という意見に同意する。その一方、後述するように「勤務医やフリーランス医師の多くは医師会会員ではない」と反論したい気持ちも抱いている。

そうした中、定期的に会見を開いてきた中川会長の「個人活動」のゆゆしき問題が噴出したことで、他のメディアやWeb掲示板やSNSでは日本医師会や会長への苦言や反発で炎上状態になった。その状況を招いたのはしかたない面もあるが、医師会という組織を誤解した状態での発言も少なくない。そこで、今回は「ニュースで耳にする割には誤解されやすい」日本医師会について解説してみたい。