不用品回収業者に依頼する手もあるが、事前に見積もりをもらうことを忘れてはいけない。「無料回収」のチラシなどにつられて依頼すると、外に運び出してから「回収は無料ですが運搬費がかかる」などと法外な料金を請求される恐れがある。家電リサイクル券をきちんと発行し、半券を交付してくれる認可業者であることを事前に確認したほうがいい。

トラックで巡回している回収業者はリスクが高いことがある。むろん良心的な業者もあるが、一部の悪質な業者の場合は「壊れていても動かなくても結構です」とアナウンスしていても、高い運搬費を要求される可能性があるだけでなく、空き巣の下見の可能性すらあるかもしれない。特に一人暮らしの女性は要注意だ。産業廃棄物収集運搬業の許可をもっていない業者の場合、売れる部品だけを抜き取って、残骸は山や海などに不法投棄してしまう恐れもある。手間はかかるが、ネットオークションを利用する方法もある。VHSとDVD機能が両方搭載されているビデオデッキや、HDD・DVD、あるいは8ミリビデオの再生機など、現在では購入が困難。需要があるものは高値も期待できる。

結局、購入してから10年以上たった家電で希少価値のないものなら、冒頭で説明した正攻法で処分するのが一番お得で安全といえるだろう。

最後に裏ワザを一つ。5月15日にエコポイント制度がスタートした。対象製品であるエアコン、冷蔵庫、地デジ対応テレビに買い替えた場合、規定のポイントに加え、リサイクル料金相当分のポイントが付与される。対象家電を買う予定の知人や家族がいる場合、自分の不要家電を渡せば、買い替える人はポイントがもらえ、処分料は実質無料となる。

(大沢玲子=構成)