今晩、友人とどこで食事をするか、あるいは取引先をどの店で接待するか……。そういうとき、PCや携帯で飲食店の検索サービスを利用する人は多い。ぐるなびはその分野のパイオニアであり、最大級である。今では契約した飲食店の販売促進を支援するビジネスも手がけている。

テレビ画面を見ながら全国の社員が参加。司会は本社だが社是の唱和等は営業所も持ち回りで担当。

テレビ画面を見ながら全国の社員が参加。司会は本社だが社是の唱和等は営業所も持ち回りで担当。

同社の朝礼は毎朝9時から15分間。本社および国内13カ所にある営業所の社員1649人は、ビデオ会議システムを使ってテレビ画面を見ながら朝礼に参加する。時間は短いが内容は濃い。全社員の点呼、社是「4つの進化」の唱和、業務連絡、各セクションが回り番で担当する「自分たちの仕事」の発表。

ユニークなのが点呼だろう。司会が「では、本社の管理部は全員、来ていますか」と尋ねると、担当は「Aさん遅刻、Bさん通院、他は全員、来てます」と報告する。「次に営業部、大阪営業所……」と、順番にその場にいない社員の名前を読み上げていく。つまり、遅刻をすると全国の社員に自分の名前が発表されてしまうのである。

同社の久保征一郎社長はこう語る。

「朝の時間を大事にしてほしいから、点呼を始めました。遅刻対策のほか、健康管理の意味もあるのです。1996年の創業時は若い社員が多く、仕事で飲食店をまわることもあり、つい夜遅くまで酒を飲んでしまう者が多かった。そこで、毎日朝礼をやり点呼を取れば生活が規則的になると考えたのです」

久保社長は、短時間に出席確認をするために、出席者でなく欠席者を発表するようにした。ちょっとしたアイデアではあるが効果は抜群で、点呼の時間は5分以内となり、遅刻者は減った。

朝礼を見ていると、司会者の手際がいい。司会者の技量が会の進行に大きな役割を果たしていることを実感した。司会者は2年の任期制だという。なぜ司会者が固定しているかについて、詳しくは次回に。

(尾関裕士=撮影)