イギリスのパブリックスクール「ハロウスクール」は、450年の歴史を持ち、ウィンストン・チャーチルをはじめ過去7人の首相を輩出した超名門だ。2022年8月には、岩手県安比高原に日本校を開く。なぜいま日本で開校するのか。ハロウスクールトップのマイケル・ファリー氏に聞いた——。

2022年夏、安比高原に日本校を開校

——2022年8月に岩手県の安比高原にハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(以下、ハロウ安比校)が開校します。開校の経緯を教えてください。

【マイケル氏】これまでハロウインターナショナルスクールは、1998年に設立したタイのバンコクに始まり、香港、上海、北京に開校してきました。これらアジアの国々は、かねて国際教育への関心が大変高く、それに応える形で学校をつくってきたのです。今回、安比高原に開校するハロウインターナショナルスクールは、初めての日本校になります。

今回、日本に開校するようになった理由は、岩手県安比高原という最高の教育ができるロケーションの土地を確保できたからです。岩手県と岩手ホテルアンドリゾートというパートナーに恵まれ、安比高原スキー場に隣接する場所に全寮制の寄宿学校が建てられることになりました。

英国ハロウスクールは、ヒースロー空港から車で30分程離れたロンドン郊外の丘の上にあります。豊かな自然の中でコミュニティをつくり、さまざまな経験をさせて、リーダーを育ててきた歴史があります。私たちはこの環境こそが「ゴールドストーン(宝)」だと考えていて、ハロウ安比校は、都市部に建てられたアジアのどの校舎よりも英国ハロウスクールに近いものとなっています。実際、ハロウインターナショナルスクールの教員の多くが、ハロウ安比校の素晴らしい環境を知って、異動を希望しているくらい(笑)。生徒も中国や香港、台湾、韓国、インド、シンガポールなど、アジア全域を中心に、そしてヨーロッパ、北アメリカからも募集する予定です。

マイケル・ファリー氏
写真提供=ハロウインターナショナルスクール
マイケル・ファリー氏/ハロウインターナショナルスクールの運営責任者。新しい学校プロジェクト、現在の学校運営、およびグループ全体の戦略的開発を監督する。以前はブリティッシュスクール東京、ハロウインターナショナルスクールバンコク校の校長を務めていた。