最近は知事のほうが答弁書を長く見ている

いま1期目の折り返し地点の手前まできた。東国原が知事在任1年7ヵ月で見せたのはどんな顔だったのか。

何よりも一枚看板のマニフェストの実行に対する評価が議論になる。宮崎県議の坂元裕一(自民党。前県議会議長)は「新規立地企業100社、新規雇用創出1万人の実現」を問題にした。

「マニフェストが方向転換している。雇用は1万人だけど、県庁退職者が農業を始めた場合や非常勤職員も雇用と見るのか。いま検討しているけど、中身の問題でどういうものを雇用というのか」

さらにこんな点も指摘する。

「はっきり言って財政削減も雇用も建設業の入札改革も、やってみたけど、大変なことになった。失業者が出る。企業は倒産する。だから、今年の重点政策の中に建設産業の振興があるわけだ。1年間で矛盾する政策の表題となった。修正せざるを得ないものが出てくると思う」

東国原はマニフェストの「宮崎の意識改革」の項で、「まずは模範となる県庁(各役所)の意識が変わっていかなければ」と説いた。「県政の改革」を唱え、意識改革に挑戦するなら、県庁職員だけでなく、県議会、さらに一般県民の意識改革も目指さなければならない。

もはや観光スポットの定番となった宮崎県庁。
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もはや観光スポットの定番となった宮崎県庁。

県庁職員の意識改革では、就任時にいきなり「裏金、ありますか」と切り出したときは、相当の覚悟と見られた。ところが、宮崎県職員労働組合委員長の福島昭一は、こんな実態だと説明する。

「意識改革では、知事は『おもてなし』なんとかとよく言う。県庁が観光スポット化するので、訪問客への接し方を変えようと言っていると思う。部局改革では政策中心で取り組むために局をつくったりしたが、事務方と内部部局の大胆な改革は必要性がないと見ているのではないか。大胆な改革をしたら、いまの状況では逆に職員のモチベーションが下がるということも研究したのではないか」