文章の質を上げるにはどうすればいいのだろうか。『稼ぐ人の「超速」文章術』(Discover 21)を出した中野巧氏は「読み手の読み方を強制はできない。しかし、せっかちな人に合わせて文章を書くことで幅広い人に伝わる文章になる」という——。
Eメールのコンセプト。ラップトップから手紙が飛んでいくのイラストが黒板に描かれている
写真=iStock.com/SunnyGraph
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読まれる文章には「あなたらしさ」が求められる

「はたして、この文章でいいのだろうか?」と悩んだときは、7つのセルフチェックポイントを参考にしてみてください。

チェックポイントがあるだけで、書く過程での安心感(後でチェックすればいいので、まずは書き進めよう、というポジティブな感情)にもなりますし、文章のクオリティアップにもつながります。

1.あなたらしい情報・視点・アイデアがあるか?
2.生き生きした描写があるか?
3.飛ばし読みしても、6割程度理解できるか?
4.「感情」と「論理」のバランスは?
5.スムーズに読み進められるか?
6.読み手になりきって読んでみたか?
7.時間をおいて読み直してみたか?

1.あなたらしい情報・視点・アイデアがあるか?

文章が書き上がったらひと呼吸おいて、あなた独自の視点や情報、アイデアがあるかを、客観的に見直してみましょう。

SNSやブログなど、ソーシャルメディア時代の到来により、誰も情報配信者として影響力をもてるようになると同時に、現代人が1日に触れる情報量は、平安時代の一生分、江戸時代の1年分にあたるという説があるほど、私たちの日常には情報が飽和しています。

そういった状況の中で、「“何を”伝えるか」と同じか、それ以上に「“誰が”伝えるか」に読み手はフォーカスするようになってきています。

結論から言ってしまえば、読まれる文章には「あなたらしさ」が求められるのです。