編集者としてこれまでベストセラーを数多く生み出してきた柿内尚文さんは、「日頃から考える習慣をもつことは良い結果につながる」と言います。コロナ禍で外出自粛が続き、限られた環境下で生活をしなければならない今、良い結果を生むための考える習慣について教えてもらいました。

※本稿は柿内尚文『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

子供のインスピレーションの画像
※写真はイメージです(写真=iStock.com/takasuu)

日頃から思考の練習はしていますか?

優秀なスポーツ選手は練習量がすごいといいます。スポーツの世界と同じように、「考える技術」を身につけるためには、「考える練習」をするのが一番です。

ちなみに、僕は「考える練習」が好きです。「考える練習」を僕は「シコ練(思考の練習)」と呼んでいます。たとえば、家の近所のドラッグストアのテーマソングを勝手に作詞作曲したり、大好きな銭湯の価値を高めることを考えたり、電車の中にある中吊り広告につっこみを入れてより伝わるコピーを勝手に考えたり、レストランのメニューを見て新しいメニュー名を考えたり、毎日、あちこちで「シコ練」をしています。

もちろん、誰かに頼まれたわけではなく、自分で勝手にやっているのですが、これが楽しいんです。僕が勝手につくったドラッグストアのテーマソングは密かな自信作で、その店で流れているその店のオリジナルソングよりもいい曲になっていると思っています。