“消化不要の液体”が危険な理由

暑い暑い夏は、冷たい飲み物がおいしい季節。あなたが毎日飲んでいるドリンクはなんだろう。

実は、健康の観点からできるだけ避けてほしい飲み物がある。清涼飲料水だ。ベストセラー『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)を執筆した牧田善二医師(AGE牧田クリニック院長)は、缶コーヒーや炭酸飲料、スポーツドリンクなどを“悪魔の飲み物”と評する。

「これらは人の消化や吸収機能を無視して作られているのです。本来食べ物が胃に入ると、炭水化物なら3時間、脂肪なら7時間ほどかけて消化をします。そうしてドロドロになったものが腸に送られ、ゆっくり体に吸収される。

ところが、液体に“消化”は必要ないんです。清涼飲料水に含まれた砂糖の塊は、胃を通り越して一気に腸に入ってしまいます。米やパン、さらにはケーキなどに含まれる糖質より体への悪性度がずっと高い。血糖値が急上昇し、血管の内皮が傷ついて、やがて血管が硬くなります」

人の空腹時血糖値はおよそ90ミリグラム/デシリットル。これは100ccの血液中に90ミリグラムの砂糖が溶けている、と理解するといいという。