いつか書きたい小説『知事の陰謀』

<strong>東国原英夫</strong>●1957年、宮崎県生まれ。2000年4月早稲田大学第二文学部入学、04年3月卒業。同年4月再び早稲田大学政経学部へ入学。07年1月23日第52代宮崎県知事に就任。近著に『決断力。』(創英社)。
東国原英夫●1957年、宮崎県生まれ。2000年4月早稲田大学第二文学部入学、04年3月卒業。同年4月再び早稲田大学政経学部へ入学。07年1月23日第52代宮崎県知事に就任。近著に『決断力。』(創英社)。

自分の得意なものは一回で覚えたりするが、覚えないものはいつまでたっても覚えられないものだ。だから行政のことでも関心や興味のある分野は簡単に頭に入るが、なぜかなかなか覚えられないものもある。これは大学に通っているころから感じていたことで、自分でもちょっとおかしいかなと思っている。だから覚えづらいなと思えば、ほかのことよりも倍のエネルギーと労力を使って覚えたり理解しようと努力している。僕のモットーは、繰り返すことを恐れないことだ。

僕が実践している記憶術は、他人に尋ねること。他人から教えてもらったことは不思議と記憶に残る。ことわざでも「聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥」というが、他人に尋ねると恥ずかしい思いをするためか、妙に記憶に残る。相手が年下だろうが、初対面の人だろうが、自分のわからないことを知っていれば、僕は遠慮なく質問する。ちょっと恥ずかしい気もするが、それで記憶に残ると思えば何でもないことだ。

そして、もう一つは、自分の手で書いて覚えること。簡単に、たくさん覚えられるといった記憶術の本がいっぱい出ているが、僕はあんまり信用していない。記憶するには、努力と反復練習しかない。スポーツで体を鍛えるのと同じように脳も鍛えるのものだと思っている。

僕は、政治家を引退したらもう一度小説を書いてみたいと思っている。これまで述べてきたノウハウを使いつつ、行政とはどういうものなのか、一般の人たちからうかがい知れない部分を暴き出し、かつそこにおもしろおかしく読めるミステリー的な要素を加えたい。

タイトルはズバリ『知事の陰謀』だ。政治の舞台裏を知る首長からのメッセージを伝えたいと考えているが、悪徳知事が陰謀をめぐらす話にしても面白いかもしれない。