コロナ禍で国民のストレスのはけ口となったパチンコ

コロナ禍でも自粛要請に従わずパチンコ店に駆けつけた人々や、休業要請に応じなかったパチンコ店に客が詰めかけたことが非難されています。今回のような事態が起こると、真っ先にやり玉に挙がるのがパチンコ業界です。

東日本大震災の時は、パチンコ業界が無駄な電力を使っていると言われ、消費者金融が社会問題になったときはパチンコが元凶と言われていました。最近はギャンブル依存症問題にパチンコ業界自体が取り組み、業界が時代の流れとともに努力を続けてきている事実もあります。

上野・アメ横のパチンコ店の前でマスクを着けた男性がスマホを操作している
写真=iStock.com/Tuckraider
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“合法的”に批判しやすいタイミングで、ここぞとばかりに非難するのはまるで、不自由な生活を強いられる中でのストレスの「はけ口」とされているようです。何かを攻撃して、ストレスを解消するのは正しい解消法とは違うと考えます。とはいえ、日本が抱えている「ギャンブル依存症」の問題については、社会全体で理解を深めることが大切です。自分が理解できない行動をとる人たちを排除するのではなく、彼らの背景には何があるのか知る必要があると考えます。