自分で稼げるキャリアウーマンでも、相手の年収へのこだわりは変わらない。経済的な安定性を求める切迫感は薄いが、今までの快適なライフスタイルを失いたくないという気持ちが強いのだろう。

桜井明美さん(仮名)もそんなキャリア女性の一人だ。35歳の頃からカップリングパーティなどに参加し始め、38歳の現在まで、継続的に婚活を続けてきた。今まで結婚しなかった最大の理由は、自分のライフスタイルにある。「仕事が大好き」と語る桜井さんは、専門学校を卒業し、美容関係の技術者として、仕事中心の生活を続けてきた。現在は管理職に昇進して現場を離れたが、相変わらず仕事漬けの毎日だ。休みが平日のため、一般企業の会社員とは時間が合わず、デートも思うようにできない。気づいたら、この年になってしまったのだという。

<strong>「学歴は気にしないけど、ゴルフができる経済力は必須」<br></strong>桜井明美(38歳)●独身●専門学校卒●年収400万円●会社員(美容関係)
「学歴は気にしないけど、ゴルフができる経済力は必須」
桜井明美(38歳)●独身●専門学校卒●年収400万円●会社員(美容関係)

「これから結婚するとなると、誰でもいいとか、ダメなら別れればいいとは思えません。お金さえあればいいわけでもないし、性格が合わない相手と長く暮らしていくのは無理ですよね」

桜井さんにとって、理想の結婚相手は「人生のパートナー」だ。結婚しても、仕事を辞めるつもりはなく、自分が使う分は自分で稼げるので、経済的に寄りかかる気はない。調査でも短大卒以下女性の過半数を占めた回答と同様に、相手の学歴は気にしない。とはいえ、やはり年収は気になる。できれば、自分の趣味であるゴルフを一緒に楽しみたいからだ。

「友人から、ゴルフをするなら年収400万以上はないときついよね、って言われちゃったんです。年収は気にしてないつもりだったんですが、そうなるとやはり気になりますね」

男性は、結婚にあたって収入の使い道を「世帯単位」で考えるが、女性は「個人単位」で考える。こうした意識の隔たりも、ズレを生じさせる要因の一つだ。

また男性は、独身女性の要求額を満たせないと、自信を失い強気には出られないという側面がある。一方、女性は男性の苦しいフトコロ事情を想像できても、自分の経済力を露骨にアテにされることには抵抗があるという。うだつの上がらない冴えない男に思えて、気持ちが冷めてしまうのだ。理想を追う女性と、現実に臆する男性。そんな立ち位置の違いが、さらなる悪循環を生んでいる。

「30代、40代ともなると、頭でっかちになり、考えすぎて結婚を決められない人も多く見られます」と語るのは、婚活支援のイベントを開催するラッシュで代表取締役を務める水野真由美さん。

「この年代になると、表面的なところで判断して、イヤなところを探すことばかり得意になってしまうんですね。女性は、特にその傾向が見られますし、男性にいろいろなものを求めすぎています」

※調査概要:gooリサーチと共同調査を行い、インターネットを通じて40代の男女1978人から回答を得た。男女、既婚・未婚の割合は均等。調査期間は2009年8月14~16日。

(田辺慎司=撮影)