中国の計画は159基、インド60基……日本勢は官民一体戦略で巻き返しなるか。
UAEでは韓国、ベトナム(第1期工事)でロシアに敗れた日本だが、魑魅魍魎の「原発」ビジネスでついに「システム輸出」をカギに一気呵成の攻勢に打って出た。政官民が水面下で繰り広げる戦いに勝算はあるか、ディープレポートで綴る。

トルコに「原子力」を売り込め

新興国を中心に活発化する「原子力」案件の動き
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新興国を中心に活発化する「原子力」案件の動き

苦杯をなめたベトナムの地で、“オールジャパン”で臨んだ日本はようやくリベンジを果たすことができた。10月31日、ベトナムを訪問していた管直人首相は、日本企業がベトナムでの原子力発電所第二期工事の受注(2基)を請け負うこと、レアアースでの日越共同開発で合意したことを発表した。

ベトナムでの第一期受注競争では、ロシアの原子力以外に潜水艦を一艘つけるという、現状の日本では到底出来ない芸当に敗れた。しかし、これが原子力発電所受注の現場における実態だ。この敗北をきっかけに日本政府に高まった危機感。

「日本の持てる技術を総動員しないと世界では勝てない」

日インドの経済連携協定を調印(AFLO=写真)
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日インドの経済連携協定を調印(AFLO=写真)

民主党幹部がこう漏らしたように、ロシアの“潜水艦”に相当するオプションとして提示したのが、日本の技術力の集積をパッケージで織り込む案だった。

10月22日に設立された半官半民の会社「国際原子力開発」。ベトナムでは、同社が、原子力発電所を中心に、高速道路、新幹線建設、衛星管理システムなど官民一体となって、政府が明確な意思を持って、同プロジェクトを支えたのだ。