照りつける日差しやビルの谷間を吹き抜ける熱風――夏は女性ばかりでなく、男性の肌にも容赦ないダメージを与える。ただこれまで、それを気にする人たちは多くなかった。しかし、ここにきて男性用スキンケア化粧品の市場が活性化している。経済産業省の調べでは、2008年出荷ベースで176億円、前年比17%増と2桁の伸びを示している。

男性用スキンケア化粧品の市場規模推移
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男性用スキンケア化粧品の市場規模推移

「無印良品」を展開する良品計画では、06年からこの分野に参入。生活雑貨部H&B担当カテゴリーマネージャーの嶋崎朝子さんは「当初の予想に反して、洗顔石鹸よりも化粧水が売れている。コアユーザーは20代後半から30代のビジネスマンですが、なかには50代の方も。この人たちはスキンケアだけでなく、身だしなみや健康も含めてセルフケアに対する意識が高い」と話す。

同社は、10アイテムを超すスキンケアシリーズを販売している。価格も1000円前後と、先行化粧品メーカーよりもリーズナブルに設定したこともあってか、発売1カ月で1万個が売れるという好調ぶりに、すぐに売り上げ目標を3倍の3億円に上方修正したという。その後も昨年度実績が15万個、今年度は18万個を見込む。

とはいえ化粧水に限っては、女性向けマーケットが約1兆円といわれるなかにあって、男性用は100分の1程度にすぎない。だが逆に考えれば、それだけ市場の伸びしろは多いということだ。嶋崎さんは「まだスタートしたばかりのジャンルです。でも、人口の半分は男性。とにかく認知度を上げ、大切に育てていきたい」と意欲的だ。