日本のコロナ対策、国外からかねてより甘いという指摘

「日本人は世界一規律正しい」。これは内外問わずネット上でよく語られる日本のイメージのひとつだ。以前からよく日本人は真面目であるとは言われてきたが、「規律正しい国民性」というイメージが強まったのは、東日本大震災での報道だろう。各国は被災者が非常時であるにもかかわらず整然と列をなす姿を驚きをもって報じた。

しかし、昨今の新型コロナウイルスの流行下で、日本人のイメージが揺らぐような報道が相次いだ。3月下旬に、外出自粛を守らない日本人の行動が世界中で報じられたのだ。なぜ「規律正しいはず」の日本人が「外出自粛を守らなかった」のか。

2020年3月22日の中目黒
写真=iStock.com/Fiers
2020年3月22日の中目黒(※写真はイメージです)

日本の新型コロナウイルス対策については、国外からかねてより甘いという指摘があった。各国と比較して日本の対策は強制力がないゆるやかなものだ。中国や台湾からは「仏(ホトケ)系防疫」と名付けられたくらいである。仏系とは草食系から派生した言葉で、「ガツガツしない、無欲な」などと捉えられるが、今回ばかりは日本の楽観的にも見える態度を揶揄やゆしたものだ。