英語を勉強するため、ありとあらゆることをやった

2019年の4月にマネックス証券の社長になって、まもなく1年が経とうとしています。マネックスはグローバル企業なので英語を使う機会もあるのですが、白状すると私は英語が苦手。最近でこそヒアリングは多少自信がついたものの、いまだにスピーキングには苦手意識がつきまといます。「頭の中で文章を作っていたら、会話が先に進んでいた」みたいなことは日常茶飯事ですし、会議などでカットインして質問したりするには、そうとう勇気を振り絞らないといけない。

マネックス証券 代表取締役社長 清明祐子氏
マネックス証券 代表取締役社長 清明祐子氏

そもそも私のキャリアのスタートは銀行でしたが、投資ファンドに移ってからというもの、英語を使う機会が増えました。そこは外資系ではなかったものの、資金の6割が海外のお金で、なおかつ投資の意思決定をする投資委員会のメンバーの過半数が外国人だったのです。

私は帰国子女でもなければ留学経験もない。銀行でもずっと国内向けの仕事だったので、英語を使って仕事をすることは一切ありませんでした。しかしそのファンドではMBAホルダーや、外資系の投資銀行、コンサルティングファームから来た方がほとんどで、英語がしゃべれないのは私ぐらいのもの。このときの経験から、すっかり英語にコンプレックスを抱くようになってしまいました。

もちろん英語を勉強するため、ありとあらゆることをやりました。いままで英語学習に使ったお金を合計したら、けっこうな金額になるはずです。