学生と人事部の間で採用活動を行うOB・OGは「リクルーター」と呼ばれる。近年はネットで学生と人事が直接接触することが増え、役割が低下していたが、最近、これを再び強化させる企業が増えつつある。

均一な人材を一括大量採用する「新卒採用」はいつまで続くか(写真は今春の採用活動の様子)。(PANA=写真)
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均一な人材を一括大量採用する「新卒採用」はいつまで続くか(写真は今春の採用活動の様子)。(PANA=写真)

その原因は、ネットでエントリーシートを大量送付できるようになったことだ。応募者が多すぎて、企業側は人材の質の見極めが難しくなっている。学生は学生で、「人事は会社のいいところしかいわない」と感じている。その齟齬を埋めるのが、リクルーターのような「アナログ採用」なのだ。

一方、この流れを受けて、「デジタル採用」も変わりつつある。今年6月、就活サイト大手のリクルートは「リクナビチャンネル」を開始した。学生側も発言が可能で、企業の担当者に質問できる。リクナビ編集長の岡崎仁美氏は「アナログかデジタルかではなく、双方にコミュニケーションを深めるニーズが強まっている」と指摘する。

また、人事コンサルタントの城繁幸氏は、「企業も学生も大学も社会も、新卒採用に疑問を感じている。実力のある学生が卒業年度、学歴にかかわらず優遇されるという流れが強まり、新卒採用は衰退するだろう」と指摘する。日本独特の新卒一括大量採用という慣行は、ネットで効率化しやすい仕組みでもあった。かつて、リクルーターのミッションであった「人集め」や「0次面接」も、エントリーシートで代替できた。しかし、近年の「リクルーター復活」が意味するものは、新卒一括採用という仕組みそのものの制度疲労なのかもしれない。