イチローが所ジョージの部下になれば理想

同じく3位の島田紳助氏には、「上っ面はいいが部下には厳しそう」「人の悪口で笑いを取るところが嫌」というイメージが。実際に島田紳助氏がそうであるかは別にして、“上に厚く、下に薄く”の処世術に長けたタイプは、部下から反感を買う可能性大。たとえ部下が失敗しても、保身に走らず、むしろ部下をかばうくらいの度量の広さがほしいところだ。

3位の中でも意外だったのは、阪神タイガース・シニアディレクターの星野仙一氏だ。理想の上司アンケートではつねに上位に入る存在で、その熱血指導ぶりは高く評価されていたはず。実際、今回も理想の上司部門で5位に入るなど一定の支持は得ている。しかし、一方でアンチも急増。最悪の上司部門の上位にランクしてしまった。

風向きが変わったのは、やはり北京五輪の惨敗から。理想の監督と言われていても、結果を残せなければ評価は急落。ビジネスも同じで、上司は結果次第で評価が左右されるポジションにいることを強く自覚すべきだろう。

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理想の部下を有名人に例えると?

最後に、上司に聞いた「理想の部下」についても触れておこう。1位は俳優の織田裕二氏。織田裕二氏といえば、人気ドラマ「踊る大捜査線」シリーズで、警察官僚と衝突しながらも最前線で奮闘する刑事役の印象が強い。上司から見れば扱いづらい気もするが、逆に「自分で問題解決する姿勢がいい」「仕事を安心して任せられる」と評価されたようだ。

同じことは同数1位のイチローにも言え、「自己管理がしっかりできて、向上心もある」など、自主性を高く評価する声が圧倒的。手のかかる子ほどかわいいと言われたのは昔の話で、少なくともビジネスの現場では、手のかからない部下ほど重宝されている。

振り返ると、理想の上司1位の所ジョージ氏は、「仕事を任せてくれそう」という支持理由が多かった。これぞまさに相思相愛。仕事を部下に任せる上司と、上司が何も言わなくても自主的に取り組む部下は、ベストな組み合わせなのかもしれない。