複利・非課税を活かせば年利7%の運用も可能

勤務する会社で確定拠出年金(日本版401k)に加入している人は多いだろう。しかし、そのメリットを最大限に活用できているかというと心許ない。選択する運用商品が、いまだ預貯金や保険など元本確保型に偏重しがちだからだ。

401kのおもな特典は2つある。1つ目は拠出金が会社負担であること(個人型の場合は自己負担だが、拠出額は所得控除される)。2つ目は運用期間中の利益が非課税扱いになる点だ。

資産を増やすための鉄則は、利益を再投資することで、さらに利益が膨らむ複利効果を味方につけること。運用益が非課税の401kなら、複利効果パワーがさらに増す。ならば、預貯金や保険商品ではなく、投資信託などの運用商品でしっかり複利効果の恩恵にあずかるのが賢明といえよう。「大事な老後資金だから、リスクをとりたくない」という人もいるかもしれない。しかし、公的年金や預貯金、さらには退職金だけで、老後資金を賄おうという考えはもはや通用しない。

豊かな老後を送るには、60歳の時点で、以降働かない夫婦の場合で約1億円が必要という試算がある。月額の生活資金を38万円とし、60歳時点の平均余命約22年を乗じた数字だ。現状、厚生年金の支給額平均が23万円程度であることから、約5000万円が公的年金で保障できると考えても、残りの5000万円をどうするか。 これまでは、退職金が老後資金を賄う役目を担ってきたが、今後はアテにできない事態が予想される。公的年金の支給額減も想像される。となれば、老後の資金は自己責任で準備していくしかない。401kに関しても、多額の預貯金があり、それなりの利息収入が見込める人でない限り、リスクをとった投資が肝要だ。

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図1 目指せ年利7%!株式重視で積極的な運用を
図2 こんなに差が出る! 401k「福利&非課税」効果

では、何に投資をするか。私が考える投資プランの一例が図1。投資の元手が会社負担で、拠出額が少額である点(実際の拠出額平均は約1万4000円・厚生労働省ホームページより)から、積極的にリスクをとった投資を提案したい。このプランでは、大体マイナス7%からプラス20%の値幅のブレが想定される。

投資ビギナーなら、まずは情報が取りやすい国内株式から組み入れをスタートしてもいいだろう。日本株が安値圏にある点からも、購入タイミングとしては悪くないと考える。

商品は、1カ月ごとに見直し(スイッチング)ができる。たとえば、それぞれの資産の価格変動によって、最初に設定した比率からズレた場合、値上がりした資産の投資額を下げ、値下がりした資産の投資額を上げるなどの調整も可能だ。

自己資金で運用を始める前のトレーニングとしても401kは有効である。まずは会社のお金を使って投資の勉強をするぐらいの気持ちで、うまく活用してほしい。