2010年7月9日(金)

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ある程度のストレスは、仕事の能率を高めるが、ある境界線を越えたとき、それは逆の効果をもたらす。悪玉ストレスを上手にコントロールする方法を伝授しよう。

ストレスには、大きく分けて2つの種類がある

あなたは明日、自社の最大のクライアントにセールス・プレゼンテーションを行うことになっている。あなたの上司も、クライアント企業のCEOも出席する。取引がまとまるかどうかという責任がかかっている。

だが、あなたはわくわくしている。頭が冴え渡り、集中力が高まっていると感じている。資料はしっかり把握しているし、クライアントのニーズもよく理解している。使用するスライドに最後に目を通しているとき、そのクライアント企業のCEOがかつて話してくれた彼の事業に関する逸話を思い出す。その話を導入部に盛り込めば、一段と力強くなるはずだ――。

この話を聞いて、自分自身や自分の経験との共通点を見出す人は、ある程度のストレスというものは、適切な状況下においてパフォーマンスを高める場合があるとわかっているだろう。スポーツの試合中であれ、陪審員に対しての最終弁論中であれ、商取引の条件について交渉しているときであれ、ストレスによって生じるアドレナリンの上昇が集中力を高め、効率を向上させ、最高のパフォーマンスができるようにしてくれるのだ。

だが、ストレスはパフォーマンスを高めるどころか低下させることがあるということも、広く知られている。ストレスの度合いが高くなりすぎたり、長く続きすぎたりすると、人間は集中力を失ってしまう。創造力がしぼんでフラストレーションがたまり始め、気が散るようになり、忘れっぽくなったり、怒りっぽくなったりする。

では、いいストレスと悪いストレスの境界はどこにあるのだろう。また、境界線を越えそうになっているとき、どうすればそれに気づいて、線を越えないようにすることができるだろう。

その答えを知るため、ベンソン=ヘンリー心身医学研究所(ボストン)の名誉ディレクター、ハーバート・ベンソンと、同研究所の臨床訓練ディレクター、ペグ・ベイムに話を聞いた。

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