10月から「マイルドセブン」など主な銘柄が一気に400円台になった。この値上げは、喫煙者の禁煙意識を高めたはずだ。製薬会社のファイザーが、全国9400人を対象に8月中旬から9月上旬にかけて行ったインターネット調査では、「禁煙に挑戦したい」と答えた人は53.3%にのぼっている。値上げ前から医療機関に駆け込んだ人も少なくない。

治療終了9カ月後の禁煙状況
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治療終了9カ月後の禁煙状況

大阪府豊中市にある薗はじめクリニックの薗医師は、勤務医の時代も含めて16年前から禁煙外来に取り組んできた。「ここにきて1週間の新規患者は2~3人から4~5人に増えている。当院では、それぞれの喫煙環境を把握し、綿密なカウンセリングと禁煙薬『チャンピックス』等による治療をしており、9カ月後の成功率は約70%と高い」と話す。

実際、厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会の昨年度調査では、治療終了の同期間の禁煙継続率は50%弱である。薗はじめクリニックの患者の成功率が20%も上回る理由を、薗医師は「禁煙を達成まで手伝うという姿勢で臨んできた。電話やメールでフォローし、もし失敗してもまた挑戦できる信頼関係づくりにも心がけているからだ」と説明する。

税率の幅はどうあれ、おそらくこれからも政府はたばこ増税を行うことが予想される。近い将来、1箱の値段も欧州並みの1000円に近づくといわれる。だが、喫煙は経済問題もさることながら、何より“命と健康”の問題である。禁煙志向は、もはや時代の流れなのだろう。