東京・銀座に47年ぶりに路面電車が復活する可能性が出てきた。

フランス・ストラスブール市内を走るLRT(トラム)。(PANA=写真)
写真を拡大
フランス・ストラスブール市内を走るLRT(トラム)。(PANA=写真)

東京都中央区は、将来の次世代型路面電車(Light Rail Transit、以下LRT)導入を見据え、2011年度予算案に調査費として約1500万円を計上した。銀座―晴海間約2.8kmの路面電車が、早ければ18年にお目見えする。

同区間は急激な人口増加に伴い、公共交通機関の混雑が激しく、住民に不満の声が高まっていた。それを解決するために提案されたのが、鉄道でもバスでもなく、LRTだったのである。

LRTには明確な定義はないが、従来の路面電車との違いは、環境問題対策など政策的な側面を持つということだ。LRTには、交通渋滞の減少が見込め、複数車両編成ができるためバスよりも輸送量が大きく、バリアフリー設計が可能だというメリットがある。費用的にも鉄道より安くつくうえ、他の鉄道と相互乗り入れが可能。バス以外の交通システムが整備しにくい地区で導入するのに適している。国内でもすでに富山県でLRTが運行されている。

海外では1970年代以降、特に欧州の中小都市を中心にLRTが多数導入されてきた。代表例は仏・ストラスブール。モータリゼーションに伴う都市部の混雑を解消するため、都市改造の一環としてLRT導入が議論された。94年に開業したが、今ではLRTの世界的なモデルケースとなっている。

LRTは都心への自動車流入制限などを伴う場合もあり、自動車業界の反発も予想される。自動車とLRTのどちらを優先させるべきか、今後も議論は続きそうだ。