今年は“3D(3次元)テレビ元年”といわれる。4月、パナソニックが日本国内で最初に発売し、3D映画「アバター」の上映やサッカーW杯の立体中継などを契機に消費者の関心が向き始めた。家電量販店の体験コーナーには人だかりができており、大型ディスプレーで専用メガネをかけて画面に見入る人たちは、一様にその迫力に驚いている様子だ。

40型以上の薄型TVに占める「3D対応TV」の割合
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40型以上の薄型TVに占める「3D対応TV」の割合

とはいえ、それがそのまま購入に結び付くかというと、必ずしもそうではない。消費者は、まず実物を見て、映像の醍醐味を確かめるという段階のようだ。家電品の実売調査では定評のあるBCNによると、7月5日からの1週間で売れた3Dテレビの台数は、メーン市場となる画面40型以上の薄型テレビ全体の4.5%、金額ベースでは8.2%と、いずれも1桁台。

同社の道越一郎シニアアナリストは「まだ前哨戦で、アーリーアダプターが購入した段階。普及する条件としては、現在の実売平均単価、40 型の場合通常の薄型テレビに対して約1.8倍(約19万円)という割高率がどこまで下がるか。同時に映画ソフトを含めたコンテンツをいかに充実できるかだ」という。

市場ではパナソニックとソニーにシャープ、東芝や三菱電機が追随する。結果、今年の年末が最初の主戦場となる。道越氏は、ここでの動きが今後を占う大きな要素だが、ここで台数シェアが1割に乗れば、技術革新による裸眼での視聴などを前提に、3~5年で薄型テレビの約半分が3Dテレビに切り替わっていくと見ている。