定年が近づいたり退職すると仕事というタガがはずれるためか、あちこちにガタが出てくるもの。風邪から悪い病気を併発させて思わぬ入院生活となることもある。ガンなどの大病ともなれば、入院医療費は100万円を超える。が、成人病ばかりでなく、加齢で発症しやすくなるのが「歯」「眼」「腰」の疾患で、思わぬ出費を迫られる。

高額療養費制度をうまく使わないと損!
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高額療養費制度をうまく使わないと損!

とくに厄介なのが保険外診療の多い歯科。入れ歯の一部やインプラント(人工歯根)は高額療養費制度や健康保険の対象にならず、高機能の総入れ歯だと50万~100万円はかかる。「人工の歯であることを忘れるくらい」と人気のインプラントは1本30万~50万円が相場だ。

年をとることによって誰でも避けることができないのが、水晶体に濁りが生じる白内障だ。60代の60~70%の人が発症しているといわれる。現代医学でも手術以外の方法では治りにくいが、その費用は病院によって違い、一般的に行われる濁った水晶体を超音波で砕いて吸い取る「超音波水晶体乳化吸引術」と「眼内レンズ挿入術」を合わせ、3割負担では3万6000~8万円になる。

一生のうちに経験する人は8割にのぼるのが腰痛。腰痛の中でも一番知られているのが、椎間板ヘルニアだ。手術法は様々で、背中側から5~6cm切開してヘルニア部分を切除するラブ法では、通常1~3週間の入院が必要。3割負担でも25万~35万円はかかる。

通院や看護にタクシーを使えば交通費がかさむし、入院したのが奥さんだと外食が増えたり、家事代行サービスへの思わぬ出費もあり、入院医療費以外でも多くかかる。高額療養費制度をうまく使いながら不慮のケガ・治療に対応しよう。