30分走れたら、人生が変わる!

良好な体調を維持しながら、外見も中身も若さを保つには、どうしたらいいのだろうか。「重要なのは、食事、有酸素運動、筋トレの3つです」と語るのは、トップアスリートのコンディショニングコーチとして活躍する立花龍司氏だ。

(左)膝歩行:歩幅が狭く、筋肉が正しく使われていない。脂肪燃焼効果が低く、疲れやすい。(右)股関節歩行:普段よりも歩幅を広げ、踵が地面に着いたとき、膝がまっすぐ伸びるようにする。

「食事は噛むことが何より大事。適切な回数は一口30回。よく噛むことは肥満防止をはじめ、胃や腸への負担軽減につながります」(立花氏)

2つめの柱である有酸素運動で、もっとも取り組みやすいのが、ウオーキング。まずは正しい歩き方のフォームを覚えたい。日本人の歩行は、地面に足が着くときに膝が曲がっていて、膝を伸ばす力で歩く「膝歩行」になりがちだ。この歩き方だと猫背になり、膝や腰を痛めやすくなる。これに対して欧米人に多いのが「股関節歩行」。お尻や太ももの後ろ側の筋肉を使い、膝をしっかりもちあげ踵から地面に着地する歩き方で、いい姿勢を保てる。

「ウオーキングは一定のリズムの刺激が体に伝わり、うつ病の予防になるといわれています。また歩くと神経伝達物質アセチルコリンが分泌され、認知症になりにくいという報告もあります」(同)

正しい歩き方のフォームを身につけたら、最終的には30分以上のジョギングを目指したい。立花氏によれば、「人は30分走れるようになると、体力も体形もやる気も変わって、人生が変わる」からだ。そこで推奨するのが、10週間かけて実現を目指す「4・1法」トレーニングである。

「1週目は、『通常速さの歩き方4分・できるだけ速い歩き方1分の合計5分』を1セットとして1日6回、計30分行い、2週目は『通常の歩き方3分・速い歩き方2分の合計5分』というように週を追うごとに速く歩く時間の割合を増やしていきます。5週間かけて『30分間できるだけ速く歩き続ける体力』がついたら、6週目からは『できるだけ速い歩き方4分・軽いジョギング1分の合計5分』と組み合わせます。そしてジョギングの量を増やしていき、10週目には5分間のジョギングを6セット行うようにする。こうして徐々に負荷をあげていくとムリなく30分走れるようになります」(同)

筋トレのポイントは、体にゆがみが生じないよう、バランスよく筋力をつけること。すぐ始めたい筋トレを紹介しよう。