私の統括する部署には「チャールズ」という男がおり、彼は一貫して成果を挙げています。でも、彼はえこひいきをしたり、傲慢な態度をとったり、内密に行動したりして、周囲に疎んじられています。彼をクビにしたいのですが、一方で、彼なしでやっていくなんて考えられないという気持ちもあります。どうしたらよいでしょうか。(男性ビジネスマン・フランクフルト)


 

彼と対決しなさい。そして彼が行動を変えるのを拒んだら、彼をクビにしなさい。あなたがこれまでに職場で公正さ、透明性、情報の共有といった価値が重要だと説いたことがあるのなら、ほかに道はないからです。そうせずにチャールズをこのまま放置しておいたら、あなたの言葉はすべて無意味なきれいごとだと部下たちに知らせるようなものです。

部下に特定の行動を望むのなら、しかもビジネスや人生での勝利の方程式の一部としてそれを推奨しているのなら、あなたはそれを実践している人たちに褒美を与えなければなりません。それに劣らず重要なことは、それを実践していない人々を追い出すことです。

そして、ここが大切な点です。

 「チャールズは個人的な理由で……家族ともっと多くの時間を過ごすために退職した」というような言い逃れで、価値に違反した者をひそかに追い出してはなりません。チャールズは会社が掲げるかくかくしかじかの価値に従わなかったから辞めさせられた、と思い切って皆に発表する必要があります。

チャールズの後任はまちがいなく彼とは違う行動をとるでしょう。会社の掲げる価値に対するあなたのコミットメントを疑問視していた者たちも、もちろん行動を変えるでしょう。

当然ながら、どの会社もチャールズのようにすばらしい成果を挙げる社員をほしがります。あなたの目標は、部下たちがすばらしい成果を挙げ、同時に優れた行動を実践できるようにすることです。他人を犠牲にして成功する人間がいてはいけません。それは怒りと恐怖の文化を生むだけです。それでも勝利することはできますが、それは長くは続きません。

思い切ってチャールズを追い出しなさい。しばらくは苦しいかもしれませんが、すぐに嬉しい変化が生まれるでしょう。思い切って言葉どおりに行動したことで、ほかの部下たちがこれまで以上に努力し、これまで以上の成果を挙げてくれるはずです。