採用ミスをしたことに気づいたときは、どれくらい迅速に行動する必要があるのでしょう。ラファエル・ロドリゲス(チリ)


 

採用ミスに気づいたら、早すぎると感じられるくらい素早く行動してください。どんな場合でも、例外なく、素早く介入するほうが組織にとっても、あなた自身のキャリアにとっても、さらには解雇する相手にとってもよい結果をもたらします。

一個人のパフォーマンスが悪いからといって、企業が沈没することはないでしょう。しかし、間違って採用した人物が自分の仕事をきちんとこなしていなければ、チーム全体にしわ寄せがいきます。その人物と、その人を採用したあなたに対する怒りが向かうのはいうまでもありません。

にもかかわらず、採用ミスを何カ月もそのままにしているマネジャーが大勢います。間違って採用した人物のパフォーマンスが時間と経験を経るうちによくなることを期待しているのだと、彼らは主張するでしょう。しかし、ほとんどのマネジャーが行動しない本当の理由は、そんな人を採った自分が無能と思われるのでは、という不安です。

優れた組織では、マネジャーは不適切な人物を採用してしまったことを認めて、その打撃を素早く修復したときにこそ評価されます。その結果適切な人材が配置され、業績が上がれば、さらに評価される。つまり、ミスに正面から向き合い、思い切って正すことが信用を高めるのです。そのうち辞めるだろうと、ありえない期待をすることは、正反対の結果をもたらします。

 「思い切って」とは「情け容赦なく」という意味ではありません。採用された人に責めを負わせることなく、率直に事情を話して自分の責任を認めましょう。そして公正な金銭的取り決めを結んで、別の就職先を探す時間を与えることも忘れずに。あなたと相手の双方が、すべてが適切に処理されたと感じることが肝要です。誤って採用した人物が潜在顧客となる可能性が少しでもある場合はとくに。

次の3つの主な衝動に打ち克てば、採用ミスをある程度防ぐことは可能でしょう。

まず、直感に頼らないこと。そのためには、採用を1人で行わないことです。必ずチームを組んで、候補者の履歴書や照会状を冷静に分析し、面接を行ってください。チームには、徹底的に厳しい見方をする人を少なくとも1人は必ず入れてください。

2つ目の衝動は、否定的な照会状を「でも、うちの仕事は別だから」というような理屈で合理化し、無視することです。候補者から知らされた照会先だけでなく、自分で見つけた照会先にも問い合わせ、聞きたくないことにも耳を貸す必要があります。

最後に、こちらから一方的に話したいという衝動に打ち克ちましょう。面接では、候補者に直近の仕事について質問し、しばらくは黙って聞いていてください。候補者があれこれ説明するのを聞いていれば、本当に知る必要のあることは相当程度わかります。

それでもミスをするかもしれませんが、それは急いだためのミスではないはずです。急ぐ気持ちは、ミスを正すときのためにとっておきましょう。