日本では非合法な形で民泊の数は急増

しかし、日本の場合は旅館業法があり、一般の家庭が勝手に有料の宿泊をさせることができない。それでも非合法な形で民泊の数は急増してきているのが日本の実態でもある。さらに騒音問題やごみ問題など、民泊は大きな社会問題となってきた。

「罰則規定を強化した改正旅館業法が施行された6月15日までの間に民泊は全体で2万件、うち8割は非合法で2割は合法だといわれてきた」(観光庁関係者同)

当時、合法的民泊と言われたのは2万件ある民泊業者の中で旅館業法の簡易宿所として許可された2万9500件の一部(推定で2000件程度)、そして特区民泊で認定された2000件、計4000件。これ以外はすべて非合法な業者だった。

しかし、訪日外国人が急増するなかで民泊も新しい宿泊形態として認めていく必要に迫られていた。そこで2016年から観光庁では検討会などを立ち上げ検討、2017年には立法化、今年施行されたのが民泊新法だ。

では、民泊新法と旅館業法の簡易宿所や特区民泊とは何が違うのか。

旅館業法の簡易宿所では厚生労働省の許可が必要で、住専地域での営業はダメ。最低床面積は33平方メートル、宿泊者10人未満の場合は3.3平方メートル/人が求められていた。

特区民泊は、内閣府の認定で住専地域での営業も可能、宿泊は2泊3日以上の滞在が条件で、最低床面積は25平方メートル以上/室、近隣住民とのトラブル防止措置は必要で、近隣住民への適切な説明や苦情、問い合わせに対応するための体制と周知方法、その連絡先の確保などが求められる。

一方で、民泊新法は単に訪日外国人の受け入れだけでなく、人口減少や少子高齢化の中で空き家になっている家の再活用、地域活性化などにも大きな期待が寄せられていた。

そのため監督官庁は国土交通省、厚生労働省、観光庁だが届け出だけで認可されるという簡易なもので、最低床面積は3.3平方メートル/人、住専地区での営業も可能だ。非常用照明や消防用施設等も家主同居で宿泊室の面積が小さい場合は不要となっている。しかし年間営業日数は180日以内に制限されることから、それを嫌い民泊新法への申請をしないで、闇業者として続けている業者もいるという。