湯シャンは、脂性肌の人や、フケが多すぎる人、整髪料をつける人には向かないが、乾燥肌の人や、脂っぽいのにカサつきもある混合肌の人では、試してみてもいいだろう。

お湯のみで洗うことで、皮脂の分泌が適正になり、頭皮のpHが維持され、常在菌のバランスも保たれる。におうのではないかと心配するかもしれないが、むしろ、頭臭にも悩まされなくなるだろう。

お湯のみで皮脂が落ちるのか!? との疑問も出てくるだろうが、実は40度を超えるお湯では、むしろ皮脂を取りすぎるほどの洗浄力があるため、40度以下の温度が推奨されるほどだ。

とはいえ、シャンプーに慣れた状態から急に湯シャンに切り替えると、初めは皮脂分泌が多く、頭は脂臭くなりやすい。

福山氏も、皮脂が気になる場合、後頭部や耳の裏には、ソープをポイント使いしているようだ。

頭臭にも抜け毛にも――「休プー」のススメ

そこで、休プーのご提案だ。

まず、第1段階として、1日おきぐらいで、シャンプーの日と湯シャンの日を作る。

第2段階として、湯シャンをする日を増やしていく。こうして、徐々に慣らしていくといいだろう。

大切なのは、洗う前にしっかりとブラッシングをすること。そして、40度以下のお湯で、頭皮を指の腹でマッサージするようにしっかり洗い、よく流すことだ。そのあとは、ドライヤーできっちりと乾かし、生乾きにしないこと。

ちなみに、トリートメントも使わないので、ゴワつきは出やすい。このこともあって、髪の長い女性よりも、男性の方が取り入れやすい方法だといえる。

もしこれを続けられれば、コスパも高く、究極のエコである。

頭にも、環境にも優しい泥や微生物のシャンプー

湯シャンでは不安という方は、通常のシャンプーをお休みし、クレイ(泥)や微生物を使った酵素クレンザーなどを使用して、休プー日を設けることから始めてみよう。吸着力や洗浄力があるので、脂性肌の方でも、試してみるといいだろう。ただし、脂漏性湿疹の方は、一度治療されてからが無難だ。

クレイは、いわゆる泥、粘土だ。シリカやアルミニウムなどの鉱物が主成分で、高い吸着作用に加え、ミネラルによる保湿・美容作用もある。洗顔や歯磨き粉などの洗浄剤やパックなどにも広く使われている。

多層構造になっており、水に溶けるとマイナスに帯電し、有害物のプラスイオンと反応し、吸着除去する。余分な皮脂を取り除く作用もある。