ロサンゼルスのハイアットリージェンシー
4:IHG(インターコンチネンタル・ホテルズ・グループ)

インターコンチネンタル……かつてのフラッグ・キャリア的航空会社パンアメリカン航空が1946年、自身の就航地での高級ホテルとして展開を開始した。よって北米以外の海外に強い“立派なホテル”の印象が強かった。その後ホリデイイン系と合流し現在に至る。

ホリデイ・イン……1952年にケモンズ・ウィルソンがミドル・エコノミークラスのホテルとして創業した。「広くシンプルな部屋、前金なし、同室の子供無料」など当時としては画期的なポリシーを打ち出す。フランチャイズ式を中心に拡大し、一時は世界最大の軒数・室数を誇った。名称はジェリー・ルイス主演のコメディからとられている。その後、同系の高級ブランドであるクラウンプラザなどの運営も開始した。

5:ハイアット

“建築のノーベル賞”と言われる「プリツカー賞」を主宰するプリツカー一族の企業が、ロサンゼルスにあるハイアットという名のホテルを1957年に買収したことから始まった。同社が建築・デザインに注力している印象が強いのはこうした由来のせいだろう。

その後60~70年代にかけて、ジョン・ポートマン設計による吹き抜けにむき出しのエレベーターが上下する当時としては斬新なホテル(第1号は1967年のアトランタ)を立て続けに展開し、先進的、都会的なイメージを形成していった。クラブフロアシステムの本格導入も早くから行っている。

元々のキーブランドは大型コンベンションホテル風のハイアットリージェンシーだが、その後、社交機能を強化した高級ブランドであるグランドハイアット、そしてスモール&ラグジュアリーのパークハイアット、近年ではデザイン系のアンダースなど、多ブランド展開を志向している。