そして、収入のふたつ目は、「会社の売却代金」です。70歳まで経営改善を行い、利益率を上げることができれば、その上昇させた利益水準をもとに、買ったときより高く会社を売却することができます。中小企業の売買の基準では、改善した利益額の3-5倍以上は高く売れます。仮に、年間500万円の利益改善ができれば、買ったときの金額に1500万円から2500万円くらい上乗せして売れます。

現役を退くのは70代でいい

60代は社長として、これまでの経験や人脈をうまく生かして、資産を作り、仮に現役を退くとしても、70歳を過ぎてからでいいでしょう。人生100年とすれば、それからでもまだ残り30年。「セカンドライフ」はそれからで十分ではないでしょうか。そして、それからの人生は、金銭的なゆとりという面で、以前とは天と地ほども変わってくるはずです。

歴史のある企業では、数々の関連会社を持っていて、その会社の社長・役員に「上がった人」を送り込んだりしているところがまだまだあります。まさに「天下り」です。そういう会社に勤めているサラリーマンのあなたは、「出世して高い報酬をもらったうえに、関連会社の社長や役員として、また高い報酬をもらう。ずるい」と感じたり、または、「自分たちの時代にもそれが続くのか」と不安に思ったりしたことがあるでしょう。でも今や、会社のそのラインに乗らずとも、あなた個人でも同じことができます。しかも、お飾りではなく、自分の能力・経験を生かした形で。

中小企業経営者の後継者不足で、事業承継にみんなが悩む「大廃業時代」とは、あなたにとってそういうチャンスの時代でもあるのです。

(写真=iStock.com)
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