説明会の時間帯の工夫の余地はいくらでもある

ここまで会社説明会を「どこでやるか」という話、つまり「where」について述べてきました。次は「when=いつやるか」についてです。

礒谷 幸始(著)『上位5%で辞めない人財を採る方法77―1万人を面接してわかった』(プレジデント社)

一般的には平日の午前10時というケースが多いのですが、それで学生があまり集まらないようなら、曜日も時間帯も工夫の余地はいくらでもあります。

まず曜日ですが、土曜や日曜の開催でもいいでしょう。人事・採用担当には「休日出勤は勘弁して」という思いもあるでしょうが、振替休日を作ればいいのです。実際、人事は忙しいので普段から休日出勤することも少なくありません。

次は時間帯。平日でも「朝活」という手があります。朝7時から8時半までの説明会とすれば、他社との重なりも避けられます。就活生は時間に追われているので、朝7時からの説明会と聞いて、「時間が有効に使える」と歓迎する可能性もあります。

朝活のもう1つのメリットは、自社に対する学生の意識の高低を把握できることです。「あの会社、少し気になる」という程度の関心しか持っていない学生なら、「朝7時? そんなに早く? 面倒くさい」となって、参加はしてきません。一方、その時間帯に設定されても来社する学生は、その会社に寄せる意識が高いと見積もることができるでしょう。

この朝活の場合は、朝食への配慮があってもいいでしょう。場合によっては学生に軽食を用意するとか、「朝マックを持ち込んで、食べながら行います」と伝えておくなど、です。

このようにさまざまな場所や曜日、時間帯を設定してみて、どこが一番集まるか、どこにどんな学生が多いのか、マッピングして分析してみましょう。まず試してみる価値はあります。説明会への集客に苦労している企業なら、なおさらです。

ちなみに私のおすすめの時間帯は、月曜日の夕方16時~18時です。体育会の学生の多くは月曜日がオフです。その時間で説明会を入れると、18時以降がフリーになり、学生はそのままディナーや飲み会に行けます。フィールズのオフィスは渋谷道玄坂上にあったのですが、そこで説明会を開いていたことも参加率アップに関係しているかもしれません。場所・時間は自社が採用したい就活生に照らし合わせてもっと自由に設定してみてください。