若い頃に戻ってやり直したい……。そんな後悔をしないために、どんな準備が必要か。「プレジデント」(2018年1月1日号)では、60歳以上の男性120人に、健康や家計など6つのジャンルの「後悔」についてアンケート調査。その結果を識者に考察してもらった。第4回は「夫婦関係」について――。

"妻は理解している"で熟年離婚まっしぐら

忙しく働いているのは家族を養うため。家のことは任せっきりだが、妻は文句を言ってこないので理解してくれているのだろう――。

もし夫がそう考えているとしたら要注意です。妻が文句を言わないのは、シングルマザーで暮らしていくことが難しいから。家事や育児を手伝わない夫を許しているからではありません。このとき感じた不満は、子どもが大きくなったり定年した後にあらためて噴出。熟年離婚にまっしぐらです。

厄介なのは、あえて自分の不満を表明しない妻が多いことでしょう。たとえば結婚記念日を祝ってほしくても、そのことはおくびにも出さずに夫を試そうとするのがオンナの習性。記念日が過ぎた後で別のことでケンカになり、いきなり「あのとき祝ってくれなかった」と責め立てられて、はじめて夫は妻の怒りを知るわけです。