クリエイティビティを発揮しやすくするために

昨今のビジネスでは、クリエイティビティへの関心が高まっています。クリエイティビティとは、簡単に言えば、新しいアイデアを生み出すことです。似た言葉にイノベーションがありますが、こちらは、新しいアイデアを、ヒト・モノ・カネといった社内のリソースを使って実際に製品・サービス化し、マーケットで売り上げや利益を上げるところまでを含めた概念といえます。

グーグルのオフィスはユニークだ(写真は中国・上海)。(時事通信フォト=写真)

経営学の世界では、イノベーションの研究は1980年代から脈々と続いてきましたが、クリエイティビティの研究が注目されるようになったのは最近のことです。背景の1つとして、IT産業の発展が挙げられます。

IT産業は、新しいアイデアがあれば、すぐに製品化して、リリース後にバグがあれば修正するようなビジネスモデルです。アイデアを製品・サービス化する後工程が重要だった従来型産業のビジネスモデルと比べると、ビジネスにおけるアイデア創造の重要度が高まっているからではないかと考えています。

では、社員のクリエイティビティを発揮しやすくするためには、どのような環境を用意すればよいでしょうか。オフィスと職場風土、それぞれについて考えてみましょう。