最後に向かったのは地金商だ。まずは、かつて金貨を購入した田中貴金属(新宿店)へ向かった。同店はすべての商品について蛍光X線装置と特定計量器で純度を測るため、見積もりだけは不可。参考までに買い取り価格から計算してもらうと、腕輪は4万8000円、指輪は1万5800円、金貨は10万2973円。これまで回った中で最高価格である!

「その日の金価格から適正な値段で買い取っているだけです。弊社は、すべての店舗にX線と特定計量器を常備しており、純度を正確に計測できます」と同社貴金属部部長の池田収さん。

「金貨に関してはプレミアを上乗せして販売しているので、買い取る際もそれを上乗せし、他のお客様に再度お売りします」

再販ルートを持たない買い取り業者は、結局地金商などに転売するため、買い取り価格が安くなるのだろう、と池田さん。

その後訪れた別の地金商でも、田中貴金属とほぼ同額の値がついた。指輪と腕輪については微量を削ってその場でX線にかけ、どちらも24金と判明した。

結論としては、高く売りたいならX線などの設備を備えた地金商をあたるのがよいだろう。ただし、「大きなダイヤがついたブランド品などはまた別。宝石の販売ルートのある店のほうがいいでしょう」(池田さん)。

ちなみに、小さなダイヤがついた18金の結婚指輪(ブシュロン製。昨年、約20万円で購入)についても聞いてみたが、どの店も18金の地金代のみで1万円程度。石を外す手数料を引く店すらあったほどだ。