組織変革に必要なアドバイスとは

リーダーが組織の変革を推進するという複雑な仕事に立ち向かうとき、成功は役に立つアドバイスを引き出せるかどうかにかかっていることが多い。役に立つアドバイスとは、以下のような特徴をもつものだ。

●当を得ている
●経験と専門知識に基づいている
●実行可能である
●時宜を得ている
●持続可能である

変革という挑戦に立ち向かうリーダーは、次の4タイプのうち、1つ以上のアドバイスを必要とする。

(1)戦略的アドバイス。組織の方向性や組織を繁栄させる方策に関する助言
(2)業務的アドバイス。日々の業務の進め方や、短中期的目標を迅速にコスト効率よく達成する助けになるプロセスやシステムに関する助言
(3)政治的・文化的アドバイス。組織内の権力競争、社員間および部門間の協力や競争の相対的なレベルを規定する文化的規範、派閥や利益集団の動き、および対人的なコミュニケーションや説得に関わる助言
(4)個人的アドバイス。変革の推進中は往々にしてプレッシャーや孤独感が伴うので、信頼できるアドバイザーは、リーダーが自信と明晰な判断力を維持する助けになってくれる

これら4つの分野は著しく性質が異なる。アドバイスの賢明な受け手は、各分野でそれぞれ独自の専門性が必要であることを認識して、分野ごとに別のタイプのアドバイザーを見つけようとするだろう。