ただし、このようなマインドセットができるようになるためには、多少の時間がかかります。

ですから、「マインドセットできるまでのストレスの対処法が知りたい」という方のために、今すぐにできる、目の前のストレスへの簡単な対処法を2つ、紹介しておきましょう。

【エモーショナル・ディスクロージャー】

まず1つ目は、心理学で「エモーショナル・ディスクロージャー」と呼ばれる手法です。

これは、ストレスを感じるようなイヤなこと、つらいことが起きたら、自分の感情をありのままに吐き出すというものです。

誰かに愚痴を聞いてもらうのでもいいですが、そうすると相手に自分をよく見せたくなって嘘をついてしまうことがあります。ですから、1人でできる、感情をそのまま紙に書き出すのがおすすめです。

「いきなり課長に仕事を振られて、残業するはめになった。早く帰ってサッカーの試合を観るつもりだったのに、ものすごく腹が立った」
「顧客からのクレーム電話で罵倒され、殺意さえ感じた」
「彼女とケンカして、つい感情的になってひどいことを言ってしまった。猛烈な自己嫌悪」

このように、どんなにネガティブなことでもいいので、包み隠さずに書き出してみましょう。紙に書く以外にも、スマホのメモ帳、ブログやツイッターに書くのでもいいでしょう。

エモーショナル・ディスクロージャーは、ネガティブな感情を吐き出すだけの、いたって簡単な方法ですが、ストレスへの対応を改善し、うつになりにくくなる効果が認められています。紙とペン、あるいはスマホさえ手元にあればすぐに実践できる方法ですから、さっそく試してみてください。

【他人への怒りを成長のエネルギーに変える】

もう1つ、どうしても避けられないのがストレスを与えてくる他人への対応です。特に仕事をしているときなど、理不尽な扱いを受けて、自分の権利を侵害されるような場面はよくあります。

先ほどもあげた理不尽な残業やクレームなどは典型的な例ですし、「有給休暇を取りたかったのに、上司にダメだと言われた」とか「自分は悪くないのにミスの責任を押しつけられた」といったこともあるでしょう。

こうした扱いを受けたときに、直接相手に怒りをぶつけるのは得策ではありません。しかし、ただ単に耐えるだけでは、つらくなるばかりです。

そこで、「いつか見返してやる」と考えて、怒りを成長のエネルギーに変えるようにしましょう。そのために、具体的なイメージをすることです。

怒りの量に合わせて、自分の中にある燃料タンクの残量ゲージが上昇する。あるいは、タンクの中にガソリンが注ぎ込まれる様子をイメージするのです。このイメージを持つことによって、ストレスを与えてくる他者を、行動のためのエネルギーに変換し、怒りや屈辱といった感情にとらわれることがなくなります。

ストレスを成長に活用するための第一歩として、まずはこのように日々のストレスに対処していくことから始めてみましょう。

DaiGo(だいご)
メンタリスト
ジェネシスヘルスケア株式会社顧問。新潟リハビリテーション大学特任教授。慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。幅広いジャンルで人間心理をテーマにした著書は累計200万部を超える。
(写真=iStock.com)
【関連記事】
なぜDaiGoは「目より耳」で本を読むのか
迷いが消える"マインドフルネス"入門講座
「悶々時間」を減らせば仕事はうまくいく
うつ病患者に「自殺するな」と言うべきか
"快食 快眠 快便"ならうつ病の心配はない