必要以上の“低姿勢”は警戒される

「謙虚」「低姿勢」は一般的には良いこととされています。しかし、それも度が過ぎると相手に嫌な気分を味合わせることになるのです。特に立場が上の人で度が過ぎる人は気を付けなければなりません。

福田健著『話し方の「加齢臭」』(プレジデント社)

例えば、何かの役割に任命された際に、「私でいいですか」と周りの人に確認を取るのであれば、それは謙虚な態度と見られます。

しかし、「私『なんか』でいいですか」と、「なんか」という言葉が入るだけで、急に卑屈っぽく聞こえてしまうのです。

この言葉の裏には、

「私は期待に応えられないかもしれないけど」
「私にはできないかもしれないけど」
「私は能力が低いけど」

と、期待に応えられなかった時の言い訳が含まれています。そして、相手の期待値を下げ、必要以上の負担を負いたくないという思いが透けて見えるのです。

どんどん新しい仕事ができ、情報も新しいので、どこか加齢による引け目があって、先に一つのよく言えば謙虚、悪く言うと卑屈のガードを作るんですね。

低姿勢、謙虚は決して悪いことではありません。しかし、その言葉の裏に、自信のなさや言い訳が含まれている場合、低姿勢すぎて嫌われることになってしまいます。