神戸から羽田まで新入社員全員で1時間のフライト

4月2日午後1時45分、145人の新入社員を乗せて、スカイマークのチャーター便が神戸空港を飛び立った。行き先は羽田空港。便名はこの日限定の「SKY2018」。神戸での入社式を終えると、そのまま自社便で東京本社に移動するという流れだ。

新入社員を乗せた機内での様子。(撮影=プレジデントオンライン編集部)

神戸空港から羽田までの搭乗時間は65分。

「本日は、入社おめでとうございます」

富士山が見え始める頃、機内アナウンスが始まった。マイクを持つのは、入社8年目のリーダー、藤本美智子だ。

「スカイマークは風通しのよい会社です。先輩のいいところをたくさん見つけてください。一緒に働くことができる日を楽しみにしています」

続けて3人のクルーがひとりずつマイクを握った。3人とも昨年入社した2年目の社員だ。藤本に比べると口調は初々しい。昨年の新入社員125人は、入社式後に羽田の格納機から1時間ほどのフライトを体験した。1年前にリクルートスーツでシートに座っていた彼女たちが、今日は先輩として乗務する。

3人のひとり、内山菜穂子が語りかけた。

「みなさんと同じように緊張と楽しみで胸がいっぱいでした。仕事では落ち込むこともたくさんありましたが、それ以上にこの会社で働く喜びを感じる1年でした」

1年先輩の率直な言葉に、新入社員の間から拍手が起きた。

制服はポロシャツからジャケットに刷新

入社8年目の藤本が入社したとき、新卒の同期は8人。入社式が行われたのは社内の会議室で、ごく簡単なものだったという。

現在、スカイマークの客室乗務員の制服はワンピースとジャケットだ。これは2年前、9年ぶりに刷新されたもので、アパレル大手のユナイテッドアローズが監修した。客室乗務員たちがデザインから検討を重ねるなど、社内の意見を反映させたものだ。

刷新前まで客室乗務員の制服は、オレンジ色のポロシャツだった。新しい制服について、藤本は「ポロシャツに比べて、丁寧で美しい所作を心がけなくてはと自然と背筋が伸びます」と笑顔を見せた。

また、客室乗務員となる新入社員のひとりは、「制服が委員会方式でつくられたと聞いて、社員の意見が反映される自由度の高さを感じたことが、入社を決めた理由です」と話した。