改竄後は「3214万円」から始まっている

ところが、もうひとつの画像は、3ページ目の最初に「繰越残高 3214万円」と記されている。5ページ目には原本と同じ「11月2日 2183円 ガス料」という引き落としがあるのだが、口座残高は2935万円になっている。さらに、その下には仲介業者の名前と、1060万円の引き落としが記載されている。最下段は「540円 振込手数料」となっており、残高が1875万円となったところで記帳は終わっている。

(上)「改竄後」の3ページ目。(下)「改竄後」の5ページ目。

だが田中さんには頭金などを支払った記憶はない。最後の2行は架空の取引なのだ。

「私の物件の入居率は0%。つまり全部屋が空室で、家賃収入は0円です。土地と建物のローンで毎月66万円の支払いが必要で、私の給与では支払えません。弁護士からは破産をすすめられました。スマートデイズからの入金は期待できないので、現在、独自に入居者を募っています。スマートデイズ、不動産仲介業者、スルガ銀行の3者にだまされたと感じています。今後、私のような被害者が出ないことを願っています」(田中さん)