自分自身は「技術をビジネスに結びつける」タイプ

環境は変わるのでそれに応じて事業領域は変わっていくが、自分たちの本質は変わらない。その際、必要とされる人材はどうでしょうか。

DeNAは社会の変化に合わせて、これからもどんどん変わっていくでしょう。必要なのは、変化のための人材です。「次はこういうことをやったらおもしろそうだね」「これからこういう変化が起きるから、我々も今のうちに変わらなくては」と自ら考え、自ら道を切り開いていく。それができる人が会社の競争力の源泉と言えます。

失敗したら「なぜ失敗したのか」と考え抜き、「次はこうしよう」と再びチャレンジしていく。そうした強いWill(意志)とPassion(情熱)を持った人が集まる会社にしていきたいと思っています。

必要なスキルという点では、DeNAのコア・コンピタンス(企業の核となる技術など)はインターネットやAIなどに関するソフトウエアテクノロジーですから、ソフトウエアのエンジニアは第一に必要です。

ただし技術は最終的な目的のためのツールであり、企業としてはそれを使って何を達成していくかが重要になります。ですからテクノロジーを理解しつつ、それを実際のサービスやビジネスに応用していく能力を持った人材を求めています。

一口にエンジニアといっても、研究開発のスペシャリストもいれば、「どういうサービスを提供するか」が常に頭にあるサービスリード型の人もいます。数十人規模のチームを指揮するマネジメント力を持つエンジニアも必要ですし、「この技術を使ってどうお金を儲けるか」を考え、技術をビジネスに結びつけられる人材も欠かせません。

これら4タイプのいずれであっても、「目の前の技術をどうやって活かしていくか」という視点はなくさずにいてほしいですね。

守安さんもDeNAにSEとして入社しましたが、自分自身は4番目の「技術をビジネスに結びつける」タイプ(ビジネス型)だそうです。経営層に入っていく人は当然、そうしたビジネス型の発想ができる人です。

ベンチャーの雄である同社も2019年に創業20周年を迎えます。次世代の経営陣はどう育てているのでしょうか。