仕事や私生活での「モヤモヤ」を、識者が解決する「プレジデントウーマン」の好評連載。今回の回答者はタレントの光浦靖子さんです。

【今回のご相談】
上司(50代)は野球のたとえ話が大好き。「お前は7番サードだぞ」とか言われてもさっぱりで、笑ってごまかしています。ところが、野球部出身の後輩・A君が異動してくると、上司はA君と毎日、野球話で大盛り上がり。それだけならいいのですが、私の企画をA君に任せてしまいました……。興味がなくても、野球の話についていけるよう努力すべきでしょうか?[36歳・医療機器・ラッコ]

野球のことを勉強すればいいって問題じゃないといいますか……申し訳ないんですが、私が上司でも、その後輩に仕事任せるかなぁ。好きとか嫌いじゃなくて、どっちが仕事ができるかと考えたら、後輩になってしまうんですよ。

光浦靖子●1992年、大久保佳代子さんとお笑いコンビ「オアシズ」を結成。「めちゃ2イケてるッ!」(フジテレビ系列)などレギュラー番組多数。手芸本『靖子の夢』(スイッチ・パブリッシング)を刊行。

野球にたとえることがそんなに罪だとは思いません。あなたのように、自分の興味のないことは価値のないこと、みたいに判断を下すことが間違っているんじゃないかなぁ?

(野球? 知らねーよ)「あははは、そうですね」(あのオヤジ、うぜー)。女子高生じゃないんですから。表で愛想笑いしていることが気を使っていることとは、私には感じられません。第三者の私がこの文面を読んだだけで思ったことは、この人は許容範囲の狭い人だな、です。あなた、損してますよ。

興味のないことも、苦手な人との会話も、うまくこなす人っているじゃないですか? それこそ人間力だな、と思うんです。この人がいるとなんか楽しいな、会話がはずむな、そういう人になっていいと思います。私はそれをおべっかだなんて思いません。才能か努力だと思います。初対面の人と仕事するって山ほどあるでしょう? 社会で必要な力です。野球の知識があるから、じゃなくて、後輩のほうがその力があるように感じてしまうんです。