デジタル・ネイティブとは、生まれたときからインターネットがある生活環境の中で育ってきた世代のこと。2006年、ガートナーのピーター・ソンダーガード氏が「16歳以下(当時)の子供たちが世界を変えていく時代に入る」と講演の中で使ったのが初出だ。当時の16歳以下といえば、日本では「平成生まれ」だ。

デジタル・ネイティブはネットとリアルと区別しない。(PANA=写真)
写真を拡大
デジタル・ネイティブはネットとリアルと区別しない。(PANA=写真)

誤解しがちなのは、“デジタル・ネイティブ=IT好き”ではないことだ。iPadを持っているからといって、デジタル・ネイティブと呼ぶわけではない。経済アナリストの木下晃伸氏は、「アップルとはノン・ネイティブがノン・ネイティブ向けの商品をつくる企業。むしろデジタル・ネイティブと深い関係にあるのはSNSやソーシャルゲームを運営する企業だ」と話す。

デジタル・ネイティブ世代は、デジタルな商品を好んで使うというよりは、コミュニケーションの手段としてネットとリアルの世界に区別がなく、ネットサービスを積極的に利用するという特徴を持つ。ディー・エヌ・エーやグリーはデジタル・ネイティブ向けのサービスでここ数年、業績を伸ばした。

デジタル・ネイティブのメンタリティは革新的ではなく、意外にも保守的だ。「彼らは自分で世界をつくるというよりはゲームのミッションを一つずつクリアしていくほうが得意。仲間を大切にする傾向もある。そういう意味では終身雇用の保守的な大企業が向いている」(木下氏)。

「最近の若者は……」と嘆いている人々の最大の理解者は、実は“最近の若者”なのかもしれない。