答えに窮したら「何歳と言われますか?」で逃げる

会話の相手と付き合いがあり、好みやこだわりを知っている場合は、そこを褒めるのが一番いい。もし、初対面で聞かれたときは、観察力がないと褒めどころは見当たらないかもしれません。その場合、相手に思った年齢より若めに「○歳に見えます。なにかこだわっているんですか?」と話を振ってみる。答えがもらえたら、前述のケースと同じで、「だからなんですね!」と共感を示せば、相手もいい気持ちになります。まったく年齢の見当がつかない場合には「何歳と言われるんですか?」と聞き返し、返事を聞いたらすぐ「それより若く見えますよ!」と続けるのも1つの手です。

ただし、若めに答えていると、相手に「それは言いすぎ」と返されることもあるでしょう。でも、それで躊躇してはいけません。「本当に○歳に見えます!」と、本気で押し通せば、相手も嫌な気持ちはしません。

▼相手が褒めてほしいポイントはどこか

なかには、童顔だったり、年相応の風格が足りないと思っていたり、実年齢より上に言ってほしいと思っている人もいるでしょう。その場合も、期待に応えることが第一なのに変わりはありません。相手がどう言ってほしいかを考え、年を上に答えて「存在感がありますから」と理由を言うなど、褒めてほしいポイントを見つけ、期待に応えるのです。

心理学者のアルフレッド・アドラーは「相手の関心に関心を持つ」ことが重要だと語っています。「何歳に見える?」という質問にも、その気持ちが大切なのです。

(構成=伊藤達也 写真=iStock.com)
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