成都の女性は「口にするもの」が違う

●成都に美人が多い理由2
良質な水が体を内と外からキレイにする

写真=iStock.com/Gang Zhou

中国8大銘酒のうちの『五粮液』『剣南春』『濾州老窖特曲酒』『郎酒』の4銘柄は四川省で生産されている。これらは、高粱(コウリャン。中国東北部などで多く栽培されるモロコシの一種)やキビ、麦など原料となる雑穀の産地で、おいしい水を得られる土地柄だからこそ商品化できる。

水は、言うまでもなく「美」の源だ。飲んだり、シャワーを浴びたりするから、体の内外に影響を与える。筆者は異国に滞在すると、シャワーの水で髪がばさばさになったり肌が荒れたりすることがあるが、成都では、安宿に泊まっても水で肌が荒れることはなかった。

▼美女たちはなぜ「ひとり火鍋」をするのか

●成都に美人が多い理由3
日常食・火鍋のカプサイシンの美容パワー

四川料理は、日本人におなじみの麻婆豆腐、麻婆豆腐、担担麺、回鍋肉、青椒肉絲、酸辣湯などを含め、中国の他の地方の料理に比べて香辛料を多く使う。この食文化は湿度が高く、夏と冬の寒暖差の大きい気候が関係しているようだ。

香辛料の中でも唐辛子に含まれるカプサイシンによる発汗作用が健康に効くと言われる。また、カプサイシンがコレステロールなどの体脂肪の分解を促し、肥満防止、ダイエット効果があるとも言われる。取材した4人の成都女子も、そうした健康・美容情報に敏感だった。

全員が「辛いものは大好き」だと言い、今日本でもブームの火鍋(中国がルーツの辛味の強い鍋料理)は「だいたい週に2~3回は食べる」という。火鍋のデリバリーもあれば、街中には、回転ずしのように目の前を通り過ぎていく具材をとって食すシステムの「ひとり火鍋屋」もあった(内装がスタイリッシュで味もおいしく、日本に上陸したら、大人気になるだろうなぁと思わず日本への出店を考える筆者であった)。