「ルーズな人」が婚活に成功するためには

「理由や気持ちに目を向けるということ自体、もう逃げてしまっているんですね。僕も掃除が苦手なのですが、『今日はちょっと違うなあ』なんて言っている間にどんどん時間がたってしまう。行動心理学では、気持ちに目を向けるのが間違いだとしています。内面に目を向けず、行動面だけに目を向けるのがコツです」(諸富先生)

まずは作業を細分化して、はじめだけでも手をつけるといい。

「これをスモールステップの原則と言います。『家を全部片付ける』というような大きな目標を立てると、いつまでもできません。『この部屋だけ』とか『机の上だけ』とか、確実にできる小さな目標を決めて実行することです」(同)

できるかできないかわからないような目標を立て、「やはりできなかった」となると、失敗体験を学んでしまう。

「これを『学習性無力感』と言います。報告書の例で言えば、『今回も提出が遅れた』ということになると、『もう自分は期限に間に合わせることのできないルーズな人間なんだ』と無力感を抱いてしまうのです」(同)

それを避けるためにも、考えすぎずにサッと行動することが重要だ。

「よくあるのが、婚活中の人が『そもそも自分は本当に結婚したいのか?』と悩み始めてしまうこと。そういうふうに内面に目を向けてしまうと、際限がありません。そうこうしているうちにどんどん時間がたっていき、ますます結婚が遠ざかっていく」(同)

まずは「合コンに50回行く」というように、自分で目標を立てる。そしてそれを実行することだ。

「結婚ならまだしも、仕事の期限を守るとか、部屋を片付けるというようなシンプルなタスクの場合、そもそも理屈に目を向けるのが間違い。掃除するかしないかというようなことは理屈じゃないですから」(同)