「いい奥さん」と結婚した男性の脳は危ない

「今では朝から晩までずっとスマホを見ている人が多い。これはただでさえ左脳偏重に偏っている脳の状態を、みずから悪化させているようなものです」

最近、混雑した場所や狭い廊下などでうまく人とすれ違えなくなったという自覚のある人は要注意だ。

「いちばん危険なのが、いわゆる『いい奥さん』と結婚している男性です。身の回りのことをなんでもやってもらえるので、自分は毎日仕事しかしていない。ということは、脳のほんの一部しか使っていないことになります」

その点、女性は料理や掃除をしたり、子供の様子を見たりと脳の使い方が多岐にわたっているため、高齢者になっても脳の機能が衰えない人が多い。

それでは、どうすれば偏った脳のバランスを回復できるのだろうか。

「まずは着なくなった服を処分しましょう。捨てるのは抵抗があるなら、誰かにあげてもいい」と加藤先生はアドバイスする。

「服にはそれを着ていたころの思い出が詰まっている。そんな服を1着ずつ眺めては取捨選択していると、否応なしに過去を思い出すことになりますから、普段あまり使っていない記憶系脳番地を刺激することになります」