▼ステップ5:パソコンで資料をつくる

この最後のステップで、いよいよパソコンの登場です。基本的にはステップ4で手書きしたラフをパソコンで清書していけばOKです。

資料を作成する際のポイントの1つが、読み手の目線の動きを意識することです。目線は左上から右下に動きます。つまり、左上にある情報のインパクトが強いということです。

たとえば、「事象・課題・アクション」で問題を整理したマトリクスタイプの場合には、思考の流れは「事象→課題→アクション」となりますが、これを資料に落とし込む場合には「アクション→事象→課題」と順番を変えます。思考の流れ(事象→課題→アクション)で記載すると、最初に悪い事象(例:「トラブルの件数が多い」など)が目に入ってきてしまうので、読み手の頭がネガティブな状態からのスタートとなり、その後の提案などに暗い影を落としかねません。

グラフのデザインを工夫したり、色使いをキレイにしたりするような見た目を調整する作業は最後の最後、残り時間で行います。見た目にこだわる作業は、キリがありません。「資料の納期が来たらやめよう」くらいの位置づけと考えておきましょう。

以上が、最短で精度の高い資料を作成するための方法です。もし、上司のチェックを受ける必要がある場合は、できるだけ紙の段階(ステップ4)で見せることをオススメします。パソコンで完璧にできあがった資料でチェックを受けると、基本のストーリー展開や構成に修正が入った場合に、ゼロからやり直さなければなりません。繰り返しになりますが、パソコン上での修正は時間を要しますので、可能な限り避けましょう。

木部 智之(きべ・ともゆき)
日本IBMエグゼクティブ・プロジェクト・マネジャー。横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了。2002年に日本IBMにシステム・エンジニアとして入社。2017年より現職。著書に『複雑な問題が一瞬でシンプルになる2軸思考』『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』(以上、KADOKAWA)がある。